と聞かれることがあります。日本の小型船舶では、どのくらい遠くに行けるかは、以下の三つのファクターで決まります。
1、その船が、建造時に、どのくらい遠くに行っても良いように製造されたか?
→原則として後からはどうにも変更できない。
2、その船が、現在、どのくらい遠くに行ってもいいような設備が備え付けられているか?
→船舶検査の際に、設備を増減することによって変更することが可能。
3、その船を操縦する人が、どのくらい遠くに行ってもいいような免許持っているか?
→小型船舶操縦士免許
それでは、もう少し詳しく見ていきましょう。
建造時:
日本では、海をざくっと以下の5種類に分けています。すなわち、
1、沿岸(日本の国土からおよそ5海里以内)、
2、限定沿海(港からおよそ2時間以内の距離)、
3、沿海(日本の国土から20海里以内)、
4、近海(近海区域は、東は東経175度、南は南緯11度、西は東経94度、北は北緯63度の線により囲まれた水域)
5、遠洋(全ての海域)
この順に遠くになります。小型船舶は、建造時に、どこまで行けるようにするかを考えて設計されます。当然ですが、遠くに行けるようにすればするほど耐久性などを考えて作るので、コストに跳ね返ります。BlueMoonは、遠洋に出ても大丈夫なように設計されています。
設備:
日本では、遠くに行きたい場合には船に備え付けを義務付けられている装備品が山のようにあります。救命備品、無線機、チャート、航海用具、etc. 遠くに行きたい場合には、これらを揃える必要があります。沿海まで行きたい場合には〇〇を揃える、近海まで行きたい場合には× ×を揃える、などのように決まっています。ちなみに、8名用の救命いかだは、1,000,000円位します。これらはすべて後付けなので、船舶検査の際に選択することが可能です。
免許:
日本では、小型船舶を操縦する船長資格には、2種類の免許があります。第一級小型船舶操縦士免許と第二級小型船舶操縦士免許です。第二級はおよそ陸が見える距離での運行が認められます。第一級は無制限となります。
※限定沿海については、実際はもう少し複雑な要素があります。
BlueMoonは、
建造時: 遠洋
設備:購入時は沿海、現在は限定沿海+沿岸
免許: (オーナーが)第一級小型船舶操縦士免許所持
なので、現在は限定沿海+沿岸の範囲まで航海することができることになるわけです。具体的に言えば、伊豆諸島の三宅島ぐらいまでは行くことができることになります。